第1回Megagen Implant Japan Annual Meeting

林楊春先生

 2019年3月21日東京の浅草橋において、第一回メガジェンジャパン年次総会が開催され、都内で開業している歯科医師の林楊春先生と林先生と一緒に仕事をしている技工士さんによるインプラント臨床のお話しを聴いてきました。

林楊春先生
講演する林楊春先生

進歩の歩みを止めないインプラント臨床

 日々の歯科インプラント臨床において、より低侵襲で確実な治療成果を出すためにインプラントの臨床技術の進歩は休むことがありません。
 

これからのインプラント治療

 当院でも既に10年以上前から実施している2回法インプラントの骨への深め埋入(骨縁下埋入)。
インプラントの長期安定には欠かせない外科的手法となっている。
 この技術は、1980年代半ば、ドイツとスイスの専門医の間で開発されたアンキロスというインプラントでは、30年以上前からやられていた手法なんだが、長期安定を考えると、2回法の場合どうしてもこの手法をとらざるを得なくなってきており、温故知新、また世界的に脚光を浴びるようになってきたテクニックなのである。

2回法インプラント骨縁下埋入
2回法インプラント骨縁下埋入

Root Membrane Technique(ルートメンブレンテクニック)

 この新しいテクニックは元々10年位前から、ロマリンダ大学のKan教授が提唱していたテクニックである。
抜歯予定の歯根の表側の一部を残してインプラントを埋入していくテクニック。
日本の林先生がシステム化して、より洗練した形にしてきたというのが実態である。
要するに、上顎前歯部で抜歯即時インプラントを実施した場合に必ず生じる経時的に表側の骨がゆっくり吸収してくるのをどう防ぐのかということなのである。
従来は歯根は全て抜歯し、インプラントの表側に人工骨を入れたり、人工骨+CTG(結合組織移植)を入れたりして、可及的に骨の吸収を抑制していたというのが実態である。
一番の問題は、表側に残した歯根の一部の予後が10年位後にどうなるのかということであり、この問題がクリアできれば、臨床に確実に根付くテクニックとなるであろう。

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