歯内療法の再考(歯・神経治療)

 支部歯科医師会主催で朝日大学の歯内療法講座の河野教授のお話を聴くことが出来ました。
 まずは日本の保険診療における歯の神経の治療と米国との比較からお話はスタートです。

 日本の患者さんは世界GDP3位の日本の歯の神経の治療は世界標準と思われている方も多いと思いますが、実態は米国・韓国・中国・台湾・シンガポール等の国々、ソウルや上海などの都市部においては、日本の保険診療の平均より、はるかに良い治療を行っているというのが実態。
 こと歯の神経の治療に関しては、日本では安かろう悪かろうというのが蔓延しているのである。患者さんも、痛くなければそれで良いという感覚の中で日本の歯科保健診療は行われているし、医療サイドも痛みが出ない程度にソコソコに済ましているのが多くの実態なのである。
 保険診療の中で質を確保するには、医療サイドにも、余程の志の高さと経営的な赤字の覚悟が必要なのである。
 次は歯の神経の治療における解剖のお話であった。

最後に最近の歯科医師国家試験に関して話しがあり、どういう現状になっているのか、市内の歯科医院の子弟も朝日大学歯学部に多数通学しているため、合格率の低下について理解を求める講演となった。