第6回・岐阜県歯科医学大会

 2019年11月3日、岐阜市・ホテルグランヴェール岐山において第6回・岐阜県歯科医学大会が開催された。

 講演は4テーマあり、ランチョンセミナーが1講演、計5講演というものであり、下記のようなプログラムで開催されました。

  1. 講演・歯周病・う蝕処治療の目標はバイオフィルムの管理
  2. セミナー・知覚過敏~患者さん指導にも役立つシュミテクトの効果的な使い方について
  3. 講演・口腔粘膜は歯科医の専門領域-歯科医院で救える命がある
  4. 講演・世界で最も多い疾患・口腔疾患の健康格差を考える
  5. 講演・チェアサイドとラボサイド・口腔内スキャナー使用感

Contents

歯周病・う蝕治療の目標はバイオフィルムの管理

 まず最初に国立大阪大学歯学部・予防歯科学講座教授の天野敦夫先生が、歯周病と虫歯の細菌感染に関して、細菌の塊がどのように悪性化して、歯周病や虫歯を増悪させるのか、最近の知見を交えて解説した。
 キーワードはMicrobial Shift。細菌が量的な増大を生じると、それに応じて細菌全体が悪質化してくるというもので、やはり歯周病も虫歯も、歯の周囲の細菌を丁寧に落とし、量そのものを減少させることが重要である。

口腔粘膜は歯科医の専門領域ー歯科医院で救える命がある

講演2は東京歯科大学の口腔外科の芝原孝彦先生による、口腔がんをメインとした講演でした。
口腔・咽頭がんのケースは近年、男女を問わず増加している。

 タレントの堀ちえみさんの例にみるように、口腔ガンの好発部位は舌であり、しかも舌の真上ではなく、舌の脇腹(側縁)に発生することが、最も多い。
 しかも、舌の上皮には神経も血管も存在しないため、初期には痛みを感じないケースが殆どなのである。

チェアサイドとラボサイド、口腔内スキャナー使用感

歯科技工士・坂上大吾先生
歯科医師・椎名康雅先生

 口腔内スキャナー・3Shape Triosの臨床への応用と技工所と歯科医院がどう連携していくかという、歯科のデジタルの最先端のお話。
 デジタル・データと現実の世界のアナログデータをどう補正しながら臨床に用いていくのか、極めて面白いお話であった。